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プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が発表した第4回目となるサステナビリティ報告書に関する調査のなかで、これから初めてCSR・サステナビリティ報告書を作成しようと検討している企業には、GRIガイドラインおよび国連グローバル・コンパクトの10原則を活用することを推薦しています。また、報告書の重要構成要素のなかで、特にマテリアリティが「決定的に重要」、とも説明しています。

最も良い報告書とは、自社の事業に潜在的に影響を与える可能性がある課題とステークホルダーの関心事が一致しているものだということです。

同調査は報告書のデザイン性(コミュニケーション性)にも着目しており、好事例とともに海外の報告書を見開きで数多く紹介していますので、デザイン会社や制作会社の方々にも参考になる報告書のようです。


本調査では5つのS&Pインデックスに組み込まれている上場企業602社を対象に、PwCがCSR・サステナビリティ報告書の傾向を探っています。対象企業の国別内訳は、25社がカナダ・米国、25社が欧州・アジア・日本で、ベンチマークおよび好事例に注目してまとめられています。

主なポイントは以下です;

・ 全体: 世界的な経済不況にも関わらず、CSR・サステナビリティ報告書の発行企業数は増えており、企業にとって報告書は「信頼性、透明性、持続性の確保に決定的に重要な意味を持つようになっている」。ほとんどの企業がウェブでの開示も行っているものの、紙媒体での開示ではカナダ・米国企業が他地域の企業と比較すると遅れている(紙媒体の報告書を作成している欧州企業は81%、カナダ企業は40%、米国企業は約40%)。

・ デザイン性: デザイン会社Craib Design & Communicationsとの共同で行った同調査では、引き続き多くの報告書がカラフルでデザイン性のある報告書を作成しており、提供する情報を効果的に伝えられるよう、コミュニケーションの方法を工夫している。

・ ガイドライン: カナダでは83%がGRIガイドラインを活用しており、全体では67%になることから、初めてCSR・サステナビリティ報告書を発行する企業などに対してGRIガイドラインの活用を(PwCが)勧めている。併せて、米国企業の76%が国連グローバル・コンパクトの10原則に関する記載をしていたことから、同原則の活用も勧めている。

・ 報告書のカギ: 報告書の重要構成要素のなかで、マテリアリティ、ガバナンス、経営構造、ステークホルダー・エンゲージメント、(第三者)保証への着目がカギとなる。特にマテリアリティが「決定的に重要」。最も良い報告書とは、自社の事業に潜在的に影響を与える可能性がある課題とステークホルダーの関心事が一致しているものだという。そのためにも重要なのが報告書の保証だが、保証を行っていた企業は全体の31%にとどまっている。


その他、報告書のなかで掲載されている好事例では40社の事例が活用されおり、米国企業ではCampbell Soup、シェブロン、コカコーラ、エクソン、フォード、インテル、ナイキなどが含まれています。

ちなみに、好事例として紹介された日本企業の数はゼロでした。


●PwCの調査報告書「CSR Trends 2010」
Despite Recession, More Companies Are Producing Sustainability Reports


Despite Recession, More Companies Are Producing Sustainability Reports
November 09, 2010
SocialFunds.com






[関 智恵]



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